番外編2 スカーティング講座

一頭一頭それぞれの個性にしみじみ・・・やんちゃな仔、きれい好きな仔、フェロモンぷんぷんの種羊、ちょっとくたびれた白髪の羊、それからそれから・・・フリースを見ただけで、ピーコートにしたいむっくりした毛、とかブランケットにいいねとか、これは薄手のセーターね・・・とかイメージが湧いてきます。
まるで料理人の気分。さしずめスカーティングの作業は魚を3枚に下ろして、アラを取りきれいに掃除する感じです。
500頭もいると実は煮ても焼いても食えんなーというフリースもあります(そういうのも「まかない」でいただきます。たとえば洗って座布団にしてしまうとか)。
とにかくそういうところがすごく人間臭くておもしろい、フリースを触る醍醐味でもあります。

さて、スカーティングのプロセスをご紹介しましょう。
春はこのフリースのにおい、ふわりとした感触・・・桜といっしょで、しずこころなく・・・・の心境です。・・・ほんと。ぜひ一度スカーティング作業体験してみませんか!
スカーティングとは、毛刈りしたての羊毛の裾物を取り除いて糸紡ぎの準備をすり作業。
(右写真)このスカーティングがちゃんとできていれば、このあとの仕事がとても楽にまた、いい糸ができます。
まず、入荷した羊毛を品種ごとに毛番手順に並べます。すると、その牧場の特徴がよくわかります。
優れたブリーダーは、羊の群れの個体管理、がちゃんと出来ていて、牧場の特徴がはっきりしています。

1.ネックバンドで縛られた俵状のスリースをほどく。(写真は英国マンクスのフリース)

2.ロール巻きにされているのを開けていく。(まるで鯵の干物の開きの様?)

3.方向を変えて重ねる。開けきったら羊の頭とお尻、そして全体の姿を見てごみを取る。

4.ほこりや土、セカンドカッツ(二度刈りの短い毛)をスノコ台の上で叩き落とす。

5.フリースのまわり(裾物と言う)の泥や糞の付いているところを取る。
この時ポンタは、そのフリースの2,3箇所から一房づつチェックして格付け(グレーディング:毛長、毛番手、色、羊の年齢、毛質の特徴と等級を記録)をしています。

6.外から内へ両サイドから折り込み、お尻から丸めて俵状にまとめる。(ローリング)

7.シーチングなどの綿布に包む。そして一頭の重量をはかります。

8.一頭づつ風呂敷包みにして、完了!
早くて一頭5分、ごみの多いフリースなら15分くらいかかります。
さあ!これで、糸を紡ぐ準備ができました。