94号のご紹介

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スピナッツ94号 Sheep©Wool 羊毛のある暮らし

2016年5月12日発行

今回の表紙は「糞掃衣」、お坊様の袈裟です。しかも「テキスタイルを俯瞰する」など大風呂敷ならぬ、大袈裟なタイトルを付けたのは、この一冊に古今東西の手仕事が集まってきたからです。古・東:糞掃衣、正倉院の庸調布。今:彫刻的フェルト、ニードルパンチ、糸紡ぎ(アートヤーン・ファイバーアート)、西:欧州スモックのブラウス。そして「糸車発電」の試作品登場。など…ミレニアムを生きる、キーワード満載の号です。

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発展途上・きつつき工房の挑戦

「糸紡ぎしながら発電、ケータイくらいは自力で発電したい」という長年の夢に、きつつき工房の松永祐一、華子さんが挑戦しています。今自宅工房を二人で建てている真っ最中、断熱材は羊毛。さあどうなるか?!?私達の暮らし方に一石を投じる特集です。

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正倉院の庸調布 尾形充彦

奈良時代、7世紀の一般平民が納税した布帛が、今も正倉院に伝わっています。それはスタンドカラー前合わせのロングブラウス。股下ゆったり紐パンツ…と、今私達が着ているファッションとほとんど変わらないことにびっくり!当時の都大路を往き来する黒髪の女性たちの姿、それは今の私達の姿とほとんど変わらないのかもしれません。

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一枚の布を無駄なく使う―スモックのブラウス つくる人:中村咲子

平面の布を、曲線立体の体にいかに合わせ、布を無駄にせず、しかも着心地の良い服は作れないか、というテーマで民族衣装を中心に検証しています。今回で3回目、そこで見えてきた事、それは…刺繍も、プリーツも、ギャザーも、ポケットも、ボタンも…「無駄なく」を キーワードに考えると、全てはひとつながりのものであるという事。今回は欧州の羊飼いのスモック。モスリン(毛織物)のドレープの美しさも見どころです。

【タテ書き目次】
・手紡ぎの風景 93 「着るということ 縫うということ」 本出ますみ
・発展途上・小さな木工所の大きな挑戦「きつつき工房」 松永祐一・華子
・「糞掃衣からみた縫うということ」 松村薫子
・CREATIVE FELT ASSOCIATION クリエイティブフェルト協会 「空と白の間の…」 若井麗華
・連載・糸紡ぎの情熱をさがして 01 「Something New」 niwatoco ナカタアヤコ 文・ひとえ
・ヒツジパレットセレクション「春の海」 伊藤順子
・連載・庭木の恵み 23「ネズミモチ」 石田紀佳
・連載・現場実物目線 第三回 「奈良時代の一般国民が納税した布帛が今も正倉院に伝わっている」 尾形充彦
・連載・羊四方山 第三回「羊散歩の四季」 三木勇雄
・連載・チリ交春秋 第25回「農業の資本」 岩井和一郎

【ヨコ書き目次】
・先染め/後染め 第2回 草木染めの布フェルトを検証して 吉谷美世子
・連載・あそびごころ vol.3 「房をたのしむ」タテをヨコに oriori 洲崎英美
・連載・OMON CHANのページ un peu 25 「羊の年の終りに」
・連載・一枚の布を無駄なく使う 第3回 スモックのブラウス つくるひと・中村咲子
・information
・おもちゃ箱